住宅ローンの流れ

住宅ローンの利用には、まず事前審査と呼ばれる審査の申し込みをすることが必要になります。ほとんどの場合は、購入したい物件が決まり、購入申し込みをした段階で事前審査の申し込みに移ります。

銀行からの借り入れ金額が確定してから、実際の売買契約を行うことになります。

事前審査の内容は、購入物件の担保価値と住宅ローンの借り入れ希望額の釣り合いが取れているか、ローン申込人はきちんと資力(収入)のある人物かどうかを審査します。

事前審査の通過後に売買契約を行い、住宅ローンの本申し込みを行います。事前審査の申し込み内容と違いがなければ、本申し込みに対する銀行の審査結果はすぐにでます。

本申し込みの時には、印鑑証明書や住民票、課税証明書の原本といった公式書類をいくつかそろえる必要がありますので、事前に準備しておけばスムーズに申し込みは進むと思います。

本申し込みに対する銀行の承認が取れたら、住宅ローンの金銭消費貸借契約を行います。(通称「金消」)

この後の流れは銀行でも説明されるので、いくつか書類をそろえたり返済に使う口座を決めたり、返済期間や金利の確認などの手順で流れていきます。

融資金は返済口座へ決済日当日に融資実行が行われますが、融資実行と同時に売主様に購入金額を支払うことになりますので、通帳上の記載でのみ確認できます。そして、融資実行日の翌月から、住宅ローンの返済となります。

住宅ローンの頭金

住宅ローンの利用には、必ずしも頭金は必要ありません。

住宅金融支援機構(旧公庫)で住宅ローンを利用する場合は、購入不動産価格の2割以上の金額が頭金として必ず必要になります。これは、融資できる上限額が購入価格の8割までと決まっていたからです。

一般的な民間銀行の住宅ローンの場合は、不動産の購入価格の100%までの貸し出しが可能になっていますので、民間銀行を利用した住宅ローンには頭金は無くても利用可能です。

ただし、不動産の購入には諸費用と呼ばれる諸経費がかかります。ですので実際の購入金額とは別に諸経費を用意しておく必要がありますのでご注意下さい。

住宅ローンの種類

住宅ローンは、その種類を大きく分けると公的融資と民間融資の2種類で考えることができます。

公的融資の代表格は、住宅金融支援機構です。2007年より住宅金融公庫に代わる機関として誕生した住宅金融支援機構のことですが、便宜上公庫と呼んいます。厳密には違うのですが、住宅ローンの不動産実務上では公庫と同種のものであるためです。

公的融資には公庫以外にも年金住宅融資や財形住宅融資、各自治体が行う自治体融資といった種類もあります。

民間融資は、一般的な民間銀行や信用金庫、信用組合や労金、JAやノンバンク、最近ではインターネット銀行が提供する住宅ローンまで実に様々あります。

以前は公的融資は門戸の広さというメリットから良く利用されていましたが、最近では 民間融資の方が種類が豊富で良く利用されています。

また、勤務先で財形貯蓄をされているという方は、社内融資というものもあります。内融資の場合、住宅ローンのように審査をすることなく確実に借り入れることができるのがメリットですが、手続きを自分でしないといけないと言う点が少し煩雑になります。